私は、カウンセラーになる前、理学療法士(リハビリの仕事)として医療機関に長年勤務していた。

理学療法士としての活動をスタートさせた頃は、確かな技術を得るために、毎週のようにいろんな先生の講習会に通っていた。

そのおかげで、いろいろな個性あふれる技術を学び、理学療法士の世界において、幅広い視点を持つことができた。

しかし、ある時、同じ講習で学んでも、受講生によって価値を見出す人もいれば、価値を見出さない人もいることに、自分の心がひっかかりを感じていることに気がついた。

そして、自分の中から、いろいろな手技や技術を学んでいる自分を自慢するような表現をしている自分にも薄々気がついていたかもしれない。

よーく考えてみると、学んでいる自分を自慢するということは、学んでいない自分に価値がないと考えている背景が隠されている。

「この技術を習得した自分がすごい」、「講習会に参加した自分がすごい」、と表現したり、承認を求めている自分にふと気がついた時に、「あ!そもそも自分に何かが足りない」と思っていたのでは?と気づくこともできるだろう。

その視点に立てないまま、何とか確実な技術確実なメソッドを知ろうとしていた自分を経験したからこそ、今がある。

そして、今は自分の中で大切にしていることは、何かの手技やメソッドではなく、自分のあり方を大切にしながら、あり方そのものを伝えたり、「はっ!」と気づく体験を多くの人と共有していくことである。

どんなセミナーにでても、何を学んでいても、今自分の中にある大切な前提に気がつかない限り、抜け出せない世界がある。

それは、学ぶことが正しいこと、学ばないのは正しくないという世界・・。

その世界ではない世界にどうやっていけるかを、目の前の関わる人に丁寧に伝えていくことも、私の大切な役割であることを設定する。