私たちは、自分でやめたいと思っているのに、なぜだか、どうしてもやめられないことがあったりする。
「ついネガティブな思考を続けてしまう」
「他人に振り回されたくないのに、いつもつい気にしてしまう」
「怒りたくないのについ怒ってしまう」
という思考レベルのものから、
「甘いものを食べることをやめたいのに、つい食べすぎてしまう」
「タバコをやめたいのに、やめられない」
という行動レベルのものまである。
もし、あなた自身に「やめたいのにやめられない」という現実が続いているなら、
それは、それを続けることで得られている何らかの快楽(報酬)があったり、やめることによって起こるかもしれない何かを恐れていないかを確認してみてもいい。
その快楽(報酬)や恐れの中身は、人それぞれ違うものである。
しかし、その快楽(報酬)や恐れを自分の中でハッキリさせることができれば、それをあっさりとやめていくことにつながっていく。
なぜなら、その快楽や恐れを回避することは、本当の自分が求めていることではなかったと深い意味で気づくからである。
そして、
「やめたいのにやめられないという自分の潜在意識が求めていた報酬とは何か?」
「やめたいのにやめられないという自分の潜在意識が避けたかった恐れとは何か?」
この問いから生まれた貴重な気づきによって、
自分の生き方や在り方を本当の自分が望んでいる方向に転換し、それによって新たな体験を引き起こし、そこから気づきを深め、人生を変えていくことにつながっていく。
さて、ここで、
「やめたいのにやめられない」という状況を潜在意識という世界を通して、丁寧に分解してみたいと思う。
やめたいのにやめられないという状況は、言い換えると「自分が決めたことができていない」という現実を続けている。
そして、それは「決めたことを実行できない私」という前提を潜在意識の中に、繰り返し蓄積させていることになる。
例えば、「タバコはやめなきゃいけない」と思っているのに、やめられていないとしたら、
「やろうと思ってもできていない自分」という認識をタバコを吸うたびに強めていることになる。
そして、ここで重要なポイントとして、
タバコがやめられないから、「私はダメな存在だ」と思っているのではない。
ネガティブ思考をやめられないから、「私はダメな存在だ」と思っているのでもない。
潜在意識から見ると、
「私はダメな存在だ」と決めているから、そのやめたいのにやめられないという現実が続いているだけである。
ここでいう「私はダメな存在だ」という思い込みは、あくまで例であって、ある特定の思い込みが潜在意識に存在していることが、その現実を継続させているのである。
さて、ここまでの内容を踏まえて、
「やめたいのにやめられない何か」を自分の中から見つけて、自分を「ダメな存在だ」と思い込む必要は本当にあるのだろうか?
ただ、やめたいのにやめられないとしたら、そんな自分を「ダメな存在だ」と思い込んでいないか?などチェックしてみてもいい。
そして、もし、何らかの自己否定(自己価値を低くするようなこと)を思い込んでいたことに気づいたら、そんな思い込みはいつでもやめられる。
もし、気づいたのにやめられないとしたら、それは本当の意味では気づいていないだけかもしれない。
やめたいのにやめられないことをやめるためのもうひとつの方法
それは、やめようとすることをやめることである。
これによって、自分の世界は自分ではどうしようもないという現実から、自分の世界は自分で創っているという前提に変わるチャンスにもできる。
もしも、
ネガティブ思考をやめたいのにやめれないなら、
「私はしばらくネガティブ思考を続けます」と自分で宣言してみてもいい。
すると、自分で意図した通りに現実が動いている感覚が芽生え、自分が宣言通りに現実が動いている感覚も芽生えていく。
ここで「それがずっと続いたらどうだろう?」という不安がよぎり、できない方もいるかもしれない。
しかし、よく考えてみてほしい。
これまで、ネガティブが続いたらどうしようという不安からの行動をしてきて、ネガティブ思考が途絶えたことがあるだろうか?
もし、ないとしたら、
まずは、ネガティブ思考をする自分を自分に許可してみてはいかがだろうか?
そうすると、自分が世界が創っていることをよりリアルに感じられ、「さてどんな世界を自分で創っていこうか!」という新たな視点を見出すことができるかもしれない。
問題を何とかしようとすることは、潜在意識の仕組みからすると、それを継続することにつながる。
まずは、
・やめたいのにやめられない現実の裏に隠されたメリットがあったことに気づく
・やめたいのにやめられない現実を自分で創っていたことを認める。
・そんな自分を責めることなく、受け入れる。(それでいいと受け入れる)
・やめられないことを続けてそのメリットを主体的に得ることも選択肢のひとつであると認める
上記4つを認めて、自由で主体的な選択権を自分に取り戻す。
その新しいパターンで動き出した時、自分の中で何かが動く。
それは混乱かもしれないし、
新しい気づきかもしれないし、
何が起きるかわからない。
しかし、新たな意識で新たな行動をするから、新たな発見があり、それを実行してあげることで人生が大きく変化していく。
いつでも人生を変えるのは、自分自身。
そのために、自分になかった視点や知識を誰かに補ってもらうことは何も悪くない。
ただ、他人があなたを変えるのではない。
自分が自分を変えるということだけは忘れないでほしい。
やめられないからダメなのではなく、
先にダメと決めているからやめられない現実が続いている。
このからくりに気づき、新たな自分をスタートさせれば、
自然とやめれる・やれる自分になっていくだろう。