(癌の方とのセッションのひとつの例)
50代男性 肺ガンのステージⅡ
症状:数年前に緑内障、その後自律神経失調症と診断。
主訴:癌を治したい。長く生きたい。
カウンセリングをしていて、何度もでてきたのが、奥様と息子さんを大切に思っている言葉。
愛する奥様と息子のために「病気を治したい」「長く生きたい」という言葉も何度も繰り返し訴えられていました。
しかし、病気を自分でやめられないパターンのひとつに、生きる目的が明確になっていない(どうしても生きたい理由がない)というものがあります。
そして、その生きる目的というのは、他人のための目的でなく、「そもそも自分は何のためにこの世に生まれてきたのか?」「自分は何を成し遂げたいのか(体験したいのか)・・」という答えを自分の中から見い出し、実行していく人が自分で癌をやめていかれます。
そのことを踏まえて、「そもそもどうして他人のためという気持ちになるのか?」という心の奥に潜んだ前提(癌の原因と直接つながる深い思い込み)を引き出す質問を問いかけていきました。
そこで見つかったのは、自分のお父さんに対する「憎しみ」でした。
その方のお父さんはとても優しい方でしたが、お父さんが高齢での子どもだったこともあり、幼稚園を行かせずに、小学校から学校に行かせられたようです。
そして、その学年は本人よりひとつ上の学年と同級生という環境だったようです。
そんな中、3つ年上のお兄さんとも何度も比べられ、繰り返し負け続け、同級生にも常に負け続け、「私は負ける存在」「私は価値がない」という思い込みの看板を知らないうちに何十年も背負って生きてきていました。
そのため、その思い込みを解消するためのワークを実施し、解消していきました。
さらに、この方のお父さんは日常的にはとても優しかったようですが、躾の一環で灸(やいと)をさせられた体験をトラウマとして持っていました。
そして、それを「自分の愛する息子に自分もしてしまった」という罪悪感も持ち続けていました。
”後悔”や”罪悪感”というものは、無意識のうちに人の体を蝕むことはわかっていたので、それは記憶の調整ワークにて解放していきました。
そして、原因の解消だけでなく、その先にある「本当の自分は何をしたいのか?」「何に命を使いたいのか?」を思い出すワークなども丁寧に実施していきました。
そして、生きる目的が明確にし、過去の不完了な思いを終了し、今では病気に感謝し、緑内障、自律神経失調症などは無縁の世界で元気にイキイキと暮らしているようです。
余談ですが、
緑内障の心理的な原因は、「頑なに許せないという気持ち」であったり、
肺癌の心理的な原因は「自分や人に厳しすぎる態度」「許して自由になることができない」「生きることへの絶望感」などがあり、今回の例にも重なります。
癌の原因は、部位によって異なります。
(乳がんは母親との関係、卵巣・子宮は女性性の否定、前立腺は父親との思いなど簡略化すると傾向性はありますが、もちろん、それだけなく話をしていくと別の原因が隠れていることもあります)
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