『遺伝子の発現に作用する因子とは』
筑波大学名誉教授の村上和雄先生は、心と遺伝子研究会というものを発足させ、”人間の心や感情が遺伝子にどのような影響を与え、遺伝子の発現にどうのように関与するか”ということを研究されています。
その中で、「笑い」で働きが大きく変化した遺伝子を23個も発見しています。
そして、最近の研究では、環境に対する捉え方が遺伝子の発現をコントロールすることもわかってきています。
目の前にひとつの物事が起きた時に、それをストレスに思う人もいれば、それを楽しく感じる人もいます。
環境の中の何かが引き金にならなければ、遺伝子は活性化しないし、その引き金を自分の思い込みによって良くも悪くも引くことになります。
『私たちの思い込みの構造』
脳は、世の中で起きている物事を分析し、判断することを繰り返しています。
そして、脳は効率的に働くために、過去の記憶をベースに自分独自のフィルターをつくり、世の中の現象を無意識で判断できるようにしています。
そして、その脳内フィルター(色眼鏡)で世の中のものを認識し始めます。
その認識が脳内で無意識のうちに、記憶として蓄積されていきます。
そして、その記憶の結果を総合的に自分独自の解釈や意味を付けています。
そして、また独自のフィルターを形つくっていきます。
『カウンセリングで、なぜ現実と未来が変化するのか』
世の中をどのように認識するのかはその人の脳内フィルターによって変化します。
その認識によって、自分の中の遺伝子のスイッチがONなのか、OFFなのかが変化します。
「その脳内フィルターの構造がどんなものなのか」、
「そして、脳内にどのような構造で記憶が蓄積されているのか」、
「そして、どのように解釈や意味付けがされているのか」
それを言葉の裏側にある背景を探ることで分析していきます。
そして、現在の悩みにあっていない脳内フィルターを調整していきます。
だから、世の中に対する捉え方、そして自分に対する捉え方、考え方が変化し、
本来の自分、ありのままの自分の姿を思い出していくことになります。
『自分らしく生きるとは?』
自分らしい生き方を誰もがするべきかもわかりませんが、
他人の目を気にしていた思考や、他人のためにやりたいことではないことを一生続けていくこともできます。
しかし、自分のやりたいこと、自分らしい生き方をすることで他人の期待に応えることもできれば、他人の役に立つこともできます。
むしろ、自分らしい生き方こそが世の中のためには大切な役割なのかもしれません。
カウンセリングを通して、現状抱えている悩みが解消することに焦点を当てているのではなく、本当のありのままの自分の姿を思い出すことに焦点を当てています。
本当のありのままの自分の姿を思い出す過程の中で、病気のことを忘れるようになったりなど、病気に焦点があたるわけではなく、健康の先にある「やりたいこと」に焦点があたるようになります。
「病気」というものが今まで見失ってきた”本当の自分”を思い出すためのサインであるならば、それに気づき、素直に”本当の自分”を表現しはじめた時に、病気は病気ではいられなくなるのではないでしょうか。