病気は本当に遺伝によるもの?
例えば、「一卵性双生児」のように全く同じ遺伝子を持つ2人でも、成長していくと、ひとりは老けてみえて、ひとりは若く見えることもあります。
また、「見た目のアンチエイジング学会」でも一卵性双生児の研究では、見た目が若いほうが長生きするという結果が報告されています。
このように、全く同じ遺伝子でも、見た目や寿命になぜ差がつくのでしょうか?
また、私たちは誰もが”長寿遺伝子”というものを持っていますが、その”長寿遺伝子”を持っているだけで長生きするとは限りません。
その”長寿遺伝子”をはじめとする健康に関連する遺伝子のスイッチがONの状態なのか、OFFの状態なのかの組み合わせによって、体が病気になるのか、健康状態を維持できるのかが決定するのです。
遺伝子を操っている正体は?
遺伝子の種類によって健康や寿命や性格が決まっているのではなく、遺伝子のスイッチをONまたはOFFの状態にコントロールしている”黒幕”がいるのです。
その黒幕の正体とは、何なのでしょうか?
その正体は『環境』です。
例えば、”身動きがとれないほどの狭い空間”に閉じ込めたマウスは早く死んでしまいます。
一方、それと同じ遺伝子を持った双子のマウスを”好きなことをのびのびできる広々とした空間”で育てると長生きすることになります。
その狭い、広々とした空間という『環境』こそが、遺伝子のスイッチの組み合わせを変え、長寿と短命を分けるのです。
つまり、遺伝子のスイッチのオン・オフを決定するものは、食事や空気を含めた『環境』が強く影響しているのです。
環境の捉え方の重要性
本当に『環境』だけが、私たち人間の遺伝子に左右するのでしょうか?
例えば、ピリピリとした職場には、多くの人がストレスに感じているかもしれません。
しかし、ストレスに感じているのは本当に全員でしょうか?
なかには、「さばさばしていていい職場」とか、「付き合いが少なくて楽な職場」と好印象の人もいるかもしれません。
つまり、職場の環境が問題なのではなく、そう感じてしまった自分の心に本当の原因があり、環境に対して、本人がどう反応するのか?が最も重要な鍵となります。
例えば、新入社員Aさんに社長が「お前もっと頑張れよ!」と声をかけたとします。そこで、Aさんは「なんで、俺だけ責められなきゃいけないんだ!」と思ったとします。
また、別の新入社員Bさんに社長が「お前もっと頑張れよ!」と声をかけたとします。しかし、Bさんは「社長直々に声をかけてくれた、俺って期待されてるんだな」と思うかもしれません。
AさんにもBさんにも、社長が言った「お前もっと頑張れよ!」という一言は、全く同じでした。
しかし、Aさんはそれを”ストレス”に
Bさんはそれを”自信”に変えました。
なぜ、そんな違いが生まれるのでしょうか?
そこが本当に解決するべき、個人個人の課題です。
例えば、心の奥(潜在意識)で「私は価値のない人間」と思っていたとしたら、Aさんのような解釈をしてしまうでしょう。
逆に潜在意識で、「私はみんなから愛される存在」と思っているとしたら、Bさんのように解釈するかもしれません。
つまり、自分のことを心の奥(潜在意識)がどう思っているかによって、環境に対する反応が変わり、それが遺伝子のスイッチのオン、オフを決め、そのことが人体の見えない部分に大きく影響することになるのです。
最終的な鍵は「心」
今まで説明してきたように、『環境をどのように捉えたのか』によって身体におこる変化が違います。
環境をどのように捉えるかは、他でもなく自分の心が決めます。
例えば、Aさんという「短気で物事をはっきりいう人」のことを「短気で嫌な人」と感じる方もいれば、あの人は「物事をはっきりいうから話が早くてやりやすい」と感じる人もいるでしょう。
Aさんをどういう人と決めたのは、Aさんではなく決めた本人の心です。
「どういう環境か?」というよりも、「どう環境を捉えているのか?」が重要なのです。
そのために、自分で自分自身をどういう人間であるを認識することが大きな鍵となります。
そして、その無意識の心の奥(潜在意識)をどのようにコントロールするかが健康にとって最も重要な要素ではないでしょうか。
その潜在意識の調整を個別に行うのが、セルフエンパワーメントのカウンセリングの特徴です。