病気は本当に幸せじゃないのか?

 

先日、脳梗塞を繰り返し、50代で寝たきりになった方との会話の中である目的を持って私は質問をした。

10代の頃、20代の頃、30代の頃、40代の頃、50代の頃、いつが一番幸せだったなぁと思いますか?」

その方は失語症もあり、構音障害もあり、言葉が聞こえづらい状況ではあるが、はっきりと答えてくれた。

「いま」

私たちは、自分で動けない状況、そして病気が幸せでないと勝手に決めつけてはないだろうか・・

母を愛する娘の気持ち

寝たきりで自分では動けない、好きなところにもいけない、家にも帰れない。

その状況でありながらも、生まれてきた中で今が一番幸せというAさん。

この”今を最高の幸せと思える思考”はどこからくるのかを知りたくて、私はお母さんとの関係を質問した。

お母さんからは毎日のように、「もう本当に、こんなになっちゃてねー!」と繰り返しいわれていた。

そして、お母さんのいない間にお母さんのことをどう思っているかを聞くと、Aさんは「お母さんのことは大変尊敬している」という

私が「どういうところを尊敬しているんですか?」と聞くと

「全部」と教えてくれた。

カウンセラーとしての前提

私たちは、他人のことやある出来事を自分独自のフィルター(色眼鏡)で見てしまう。

上の例でいくと、

「寝たきりは幸せではない」

「他人に同情のような言葉をかけられることはかわいそう」

しかし、その本人の感じ方はカウンセラーの想像とは異なるものかもしれない。

そして、カウンセラーが正しいと思うことが正しいのではなく、変わる本人がどのように感じているのかが大変重要なことのように思う。

確かに、言葉の技術や潜在意識を調整することで、心の奥にある「私って◯◯な人」の定義が変わるので、

日々の日常で無意識に考えることが変わり、

行動のブロックとなっていたものがなくなり、病気が病気でいられなくなったり、

目標達成を簡単に達成することも多い。

しかし、それを本当にしたいかどうかはその人が決める。

私ができるとしても、それを押し付けることはしないと決めている。

私のようなカウンセラーが「病気はやめられるよ!」「現状を変えられるよ!」といっても本人は変わりたいとは限らないし、病気もやめたくないこともあるかもしれない。

そこに寄り添わずして、勝手に変えてしまうのはただのカウンセラーのエゴだろう。

私は本当にその人が望むことの手伝いをしたい。

そして、その本人が本当に望むことは、実は本人のいつも意識していることの外、潜在意識にあることも多い。

それを一緒に導きだすのもカウンセラーとしての重要な仕事の一部だ。

そして、その方の本当にやりたいことを引きだし、可能性を無限に拡大するお手伝いをしていく過程で病気がやめられることになることが多い。

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